こんにちは
FUJIWARA NO OWARI(@romio19911005)です。
今回紹介したい本はこちらです。
「孤独」ってずっとネガティヴな印象を持ってました。
「孤独死」なんて言葉もあるくらいですからね。
そんな「孤独」を楽しむってどういう事なんだろ?って単純に思いました。
読み終わった時には、孤独が人間をもうワンランクレベルUPさせるんだなと妙に納得しました。
「孤独をたのしむ力」の感想
孤独は生きる強さの証
孤独な人間だけが持てる力に「人生の構想力」があります。
人は大人になる過程で、世間というモノサシで自分を見て、あるいは他人と相対することによって、自分がどういう人間であるかを解釈しようとします。
たとえば他人と比べて運動や勉強ができるかどうか、容姿はどうだとか。つまり「世間のモノサシ」から自分という存在の価値を認識するわけです。
もちろん、これはこれで必要であり不可欠なプロセスなのですが、孤独を恐れる人は、世間のモノサシを重視しすぎて、社会の常識やモラルに合わせようと、自分で自分を縛ってしまいます。そうやって他人に合わせて他人流で生きようとするため、息苦しくなるのです。
また、孤独を恐れる人は、絶えず他人に光を発し、反射されて返ってくる光のみでしか自分を認識できません。他人がいなければ自分の存在が確認できないうえ、他人の動きによって乱反射する光に惑わされたり揺らいだりします。
だから彼らは「ロールモデル」を欲します。「好きにしていいよ」と言われてまっさらな空間に放り出されても、手本となる生き方がないと、自分は何をしたいか、何をすればいいかわからない。周囲からどう思われるか不安で、自分で生き方を決めることができません。それは結局、世間並みの発想、世間並みの生き方になるわけで、いわゆる「その他大勢」といわれる人々です。
しかし、孤独のなかで内省によって自分の本心と向き合うことで、世間のモノサシから自分独自のモノサシへと比重を移すことができるようになります。「自分はこれでいいと思う」「自分はこれが幸せにつながると思う」「他人はそう言うけれど、自分はこう考える」などという価値判断基準であり、自己肯定感であり、自律心です。
自分で自分の能力を生かせる
自律心が育つと、過剰に他人の目を気にして行動するとか、人からどう思われるか気になって本音が出せないとかといったことが少なくなります。そして、無理に自分を抑えてでも誰かと一緒にいなければならないとか、友達がいない人間は価値が低い、などという強迫観念もなくなります。
孤独な人は誰にも依存せず、すべてを自分で決められる(決める)という意志があり、すべてを自分で解決できる(する)という覚悟があります。他人のネガティブな影響を受けず、ポジティブな影響だけを自らの判断で選んで受け止めることができます。外的な要求や圧力に屈することなく、自分の意思と信念で自分の行動を選別できるのです。
他人からの影響を理性で排除し、自分の頭で自分の人生の展開を考え、「こう生きよう」という道筋を導けるようになり、それを信じられるようになる。そんな姿勢はまさに、自己責任において、自分の人生をデザインできる「人生の構想力」にほかなりません。
ドイツの哲学者カントは、こう言いました。
「自己を啓発するとは未熟さから抜け出すことであり、未熟さとは、他者からの指示を受けないと自分の能力を使えない状態」
孤独とは、自分の意志で自分の能力を生かすことでもあるということです。
まとめ
著書での「孤独」とは、人との接点を自ら避けるとか、誰からも無視されて孤立することではなく、自分の信じる道を歩く「孤高」のほうが近い概念です。
みんなでいても楽しいけれど、ひとりでも楽しい。どちらの状態でも楽しむことができる。ひとりになることが怖くなければ、無理して周囲に合わせて人間関係を維持する必要もなく、自分らしく生きられるのです。
いかに孤独を使いこなし、心の成長を獲得していくか、その方法論が多々紹介されています。
人生の質を上げたい人は是非一読してみてください。